2010年06月13日
化たちだけの愛 4

忘れた頃にメイルを送る女の気持ちを嬉しい気持ちが打ち消す辺りが恋愛の沸騰点だろうか、
そんな沸騰点を通り過ぎた辺りにメイルが届いた。
女からのメイル
生きてることは、どうして、ままならないことばかりが起こるのでしょうか?
心があるから苦しむのですね。
私は心が邪魔です。
暫く深い井戸に落ちてしまったようです。
声は届いてますか?
男の返信
心が冷えたときは森に入るといいと聞いたことがあります。
幹の太い気に入った木をみつけて
その巨木に抱きついて我を忘れる時間を作るといいと。
巨木は、人間の何倍も生きているから、
これからもずっと生きていくから
巨木は邪気を清めてくれるとか…
もし、万が一、森が遠ければ、
年輪を重ねた男なら近くにいるかもしれません。
女の返信
優しさに甘えてしまうと
他の世界に堪えられなくなりそうで、
怖いです。
つい、さっきまで、先日のバーで日常を忘れてました。
男の返信
血のように感じなくもない赤黒いワインは
気づかぬうちに巨木根っこを腐らせてしまうかもしれない…
ときに年輪を重ねた男は植物の仮面を纏うこともあるやもしれぬ
たぶん、私も三分ぐらいなら…
女の返信
人間国宝をこわいと感じるように、
私は自分に向き合うことも怖い、
でも、再生できるなら、一度死んでみようかと、
お酒が言わせてます。
男の返信
バタイユは絶頂を、小さな死、とよんだ、
だとすると我々もた繰り返し蘇生していることになる。
君の死に顔をみたい、と頼むことはない。
ただ、日に日に感じるのは、
一瞬以外に幸福な時はないと…
女の返信はなかった。
つづく

投稿者 moichi : 2010年06月13日 18:23
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