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2009年07月07日

明るい言葉は…(いいわけ 2 )

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「僕にとってもっとも切実な問題は、

これまで誰かを真剣に愛せなかったということだと思う。

生まれてこの方、僕は無条件で人を好きになったことがないんだ。

この相手なら自分を投げ出してもいいと思う気持ちになったことがない。

ただの一度も」


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看護婦は言った。

「看護婦になる教育を受けているときにひとつ教わったことがあります。

明るい言葉は人の鼓膜を明るく震わせるということです。

明るい言葉には明るい振動があります。

その内容が相手に理解されてもされなくても、

鼓膜が物理的に明るく震えることにかわりはありません。

だから私たちは患者さんに聞こえても聞こえなくても、

とにかく大きな声で明るいことを話しかけなさい教えられます。

理屈はどうあれ、それはきっと役に立つことだからです。

経験的にもそう思います」

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いつまでも怯えた子供のように、

前にあるものごとから目を背けて生きていくことはできない。

真実を知ることのみが、人に正しい力を与えてくれる。

それがたとえどのような真実であれ。


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…ほとんどの読者がこれまで目にしたことがないものごとを、

小説の中に持ち込むときには、なるたけ細かい的確な描写が必要になる_

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人々は insaneと lunatic のあいだを無表情に行き来している。

  狂気と精神異常者


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すべては不確かで、どこまでも多義的だ。


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金魚は小さく、自我や省察を欠いた無孝えな魚のように見えたが、

なんといっても完結したひとつの生命体だった。

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説明しなくては分からないということは、

説明してもわからないということだ、と父親がどこかで言った。


「つまり、君が知覚し、僕がそれを受け入れる。そういうことだね?」


そう、話のポイントは月にあるのではない。

彼自身にあるのだ。

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以上引用1Q84  


村上春樹の1Q84を読んで分かったことは、

小説を書くことのひとつの意味は自分との対話であるということ。

それは自分をオルグして自身を説得してなんとか納得させること。

つまり、自分自身を八歩手を尽くして八方手を尽くして、くどく こと。

この場合のくどくとは、ひとが生きる上で嗜む九つの毒のこと。

欲望をカウントしてみてください。

というわけで、毒の使い方を磨き、それが誰よりも秀でたものが、

小説を、なにかを、ものにする。

ことができる。


で、これが私には最大の収穫だった。

「明るい言葉は人の鼓膜を明るく震わせる」

驚きの発見だ。うれしい響きだ。

きっとこのフレーズは私がここから死ぬまでの

座右の名になるかもねぎま。


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投稿者 moichi : 2009年07月07日 07:16

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